藤原先生とのインタビュー

藤原淳賀先生(Ph.D)は恵約宣教会の牧師でもあり、聖学院大学総合研究所の教授でもあります。先月クラッシュに来ていただき朝会でお話をしてくださいました。支援活動、日本と信仰についてインタビューに応えてくれました。最近出版された彼の著書『文化の神学』も興味深い内容です!

東北地域でのボランテイア活動 はイエスさまの生き方と教えにどのように関係していると思いますか?
イエスさまは「良い働きをしなさい」と言いました。ですから私たちが東北でも他の地域でも支援活動をするのは当然です。

「良い働き」とはどのようなことでしょうか?
それは様々な良い働きを意味します。山上の垂訓で、私たちが良い行いをするのは、神の栄光のためである、とイエスは言いました。ですから私たちは良い働きをしなければなりません。そう命じられています。人に仕えずに神に仕えることはできません。

私は日本のパーパスドリブンフェロ-シップコミティーのメンバーです。サドルバック教会(Purpose Drivenシリーズの著者が牧師を務める教会)は、震災直後に牧師数名を日本へ派遣しました。私たちは3月22日に牧師同士の連結を強化するためのミーティングを開きました。播先生(埼京のぞみチャペル牧師)はその時にクラッシュジャパンを代表して来てくださいました。私たちは他にも4月の第二週に、東京と名古屋で震災時の対処法についてのセミナーを実施しました。また牧師方をお招きしてのリトリートを三回主催するなどの働きをしています。

日本でプロテスタントによる宣教が始まって150年以上が経過しています。しかしクリスチャンの数は1%に満ちません。しかもこの1%の中で多くの壁や争いがありました。私たちは協力しなければなりません。何故なら人々は私たちをただ「クリスチャン」と見るからです。そうです、私たちはクリスチャンなのです。私たちは同じメッセージを発していく。

災害復旧復興支援活動は国内での教会の評判にどのような影響を与えたと思いますか?
とても肯定的な影響を与えていると思います。ひとつは、震災直後にボランティアの活動が始まったことです。ボランティアたちはとても根気強かったです。いわゆる「伝道」をせず、ただひたすら被災者に仕えました。被災者達はクリスチャンたちが伝道したいけれど、そうしなかったと知っています。根気強く、謙遜に良い働きをすることによって、クリスチャンたちは被災者から大きな信頼を得ました。

信頼を得たとはどう言うことですか、どうしてそれが重要なのですか?
東北の方々は概してとても控えめです。信頼しないで新しく来た者を受け入れることはありません。時間もかかりますし、忍耐も必要です。特に田舎に行けば行くほど、何かをする前に信頼関係が必要です。コンビニを始めたり新しいビジネスをはじめるのと違って、ひとりひりの心を開くのはかなり大変です。

先生にとってこの働きに加わることはどう言う意味をもちますか?先生は他に多くのことをなさっておいでです。
人間の寿命は平均すると80年ほどです。私の80年はこの時代と重なりました。そしてこの時代のなかで東北大震災は日本にとって明らかに大変重要な出来事です。これは神が事を成しておられる時(カイロス)です。教会も羊飼いである主の声を聞く人々を励まし、このカイロスという概念をしっかり把握すべきです。博士号を取得中にH・リチャード・ニーバーなどの神学者から勉強しました。ニーバーはこう言います:「神は今ここにおいてすでに働いている。我々は神に応答しなければならない。」国際情勢で、家庭で、震災後の東北で、神は既に働いています。これは私たちクリスチャンが応答する機会なのです。

神様は今どのように日本で働いておられますか?
今、誰もが互いに近づき、協力し合う姿勢をみせています。

誰もが、とは牧師や教派のリーダーのことですか?
はい。今年の3月22日、私たちはフラー神学校(米・カルフォルニア)と共に国際シンポジウムを開催しました。フラー神学校、日本キリスト教団、日本福音同盟、青山学院大学、関東学院、東京基督教大学、聖学院大学を含む29の団体が集りました。福音派のリーダーと主流派のリーダーがこの規模で協力したのは恐らく戦後初めてのことでしょう。

批判もあるのでは?
それは常にあります。

批判にはどう対処しておられますか?
そうですね。傷つき、涙を流すこともありますが、前へ進みます。私達がやるべきことだと確信しているからです。 シンポジウムでの統計によりますと、講演に対しての86%の反応は非常に肯定的で、12%は普通という反応でした。批判的な反応は実質的には2%でした。私はこの結果をうれしく思います。フラー神学校側も励ましてくれました。

先生や参加者にとってシンポジウムはどのような意味を持ちましたか?
これは「始まり」としての象徴的な催しでした。私は成すべきことを三つ発見しました:ビジョンと、繋がりと代案の三つです。 ビジョンとはこれから再びどう始めていくかということです。私たちは打ち砕かれましたが、立ち上がるのです。これから100年のことを先に考えるのです。協力する必要があります。教会としてのビジョン、国としてのビジョンも設計する必要があります。繋がりとは、人と人とが直接顔と顔が見えて関係を作ることです。対談、例えばお茶をしながら話し合うことが大事です。このような関係を築くべきです。人と直接会い、信頼関係を築くことが大事です。

次の代案ですが、人間は物事を批判します。私はこのことが個人的には好きではありません。批判は肯定的であれば多いに歓迎します。ですがその先に代案を見い出さなければなりません。もし現在の形がだめならば、他の良い方法を共に求めることが大切です。ですから、ビジョン、繋がり、代案が必要なんです。

今回のシンポジウムの後、私は若いリーダーたちに声をかけ神学のディスカッショングループを始めました。彼らは40代で、主流派の教団、バプテスト、また福音派から集まっています。私たち五人が集まり、どのように震災救援、将来のことを話そうと他の人々にも呼びかけました。このような若いリーダーたちは、互いに友人となり、繋がりを作っています。これはとても大切なことです。他の選択肢を持って集まり、批判だけしてやめたりはしません。私たちは「お前が悪い、充分じゃない。」と言うだけで止めてしまうのではなく、ではどうしようかと、他の選択肢を考えるのです。

先生は世界中の教会と繋がりについてお話しされていました。現段階で、世界中の教会はどのようにして日本を支えることができますか?
まず、私たちがどのような働きをしているのかを知っていただく必要があります。最も良い方法は来日していただくことです。

ボランティアとして来るということですか?
はい。それが一番良いと思います。私の友人等は今年の夏シアトルから来日することを考えています。それはとても良いことだと思います。サドルバック教会は真っ先にボランティアを派遣しました。

クラッシュも サドルバック教会からボランティアチームを迎えました。仙台で活動していただきました。
彼らは今年再び来日すると聞いています。

他におっしゃりたいことはありますか?
人々はすでに東日本大震災のことを忘れかけています。EU危機、エジプト情勢など、世界は日々新たなニュースを報道しています。ですから私たち世界の教会は覚えておかなければいけません。また日本の教会は何が起きているのかを世界に発信し続けなければなりません。日本の教会が震災救援において寄与できることは、教派を超えて協力し合うことです。これは世界中のキリスト教に貢献することになります。日本国内のキリスト教はとても規模が小さく、分化しています。しかし今は協力し合おうと務めています。もし他の教派、教団、団体と同じ志で協力し合えれば、世界のプロテスタント教会に対する大きな貢献になります。

私は個人的に芸術と日本文化や宗教観の関連性に興味があります。先生は日本文化を福音を肯定的に結びつけるこのことについて何かお考えをお持ちでしょうか?
実は今まさにそれをテーマに本を執筆しています。今は最終段階で、今年中にアメリカで出版される予定です。本のタイトルは「文化の神学」です。私の博士論文です。この本の出版には大部時間がかかりました。プリンストン神学モノグラフ・シリーズの一つとして出版されます。

今朝証していただきましたご家族についての話はとても感動的でした。
神様がどのようにして私の家族の内で働いてこられたのかを知ったとき、私は本当に感動しました。神様は本当に誠実なお方です。私は自分が神さまの計画の一部であり、何代も前から続く、人々、祈り、そして支えの連鎖に支えられていると気づかされました。

神様は日本文化の中でずっと働いておられますね。
その通りです。




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